イソペンチルジオール(IPD)
CAS No. 2568-33-4 医薬部外品原料規格:適合
イソペンチルジオール(IPD)はユニークな構造・特徴を持つクラレ独自の化粧品原料です。
保湿性・溶解性・静菌性といった機能をバランスよく持ち、刺激や匂いも非常に少なく、人にも環境にもやさしい原料として、ジャンルを問わず幅広い化粧品・トイレタリー製品で採用されています。
処方目的一例
- 保湿剤として
- 両親媒性の溶剤として
- 静菌性を高めるために

- より良い使用感を生み出すために
- なめらかで安定した泡をつくるために
- パウダー製品のバインダーとして

採用実績例
- ヘアケア
- シャンプー、コンディショナー、トリートメント、スタイリング
- スキンケア
- クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、保湿クリーム、サンスクリーン
- メイクアップ
- 口紅、パウダーファンデーション、アイシャドウ
その他採用実績多数
溶解性データ
試験概要:100ml共栓付マイヤーに基材約10.0gをとり、注射器で試料を滴下し、分離・固体の残余・不透明となった時点での量を限界点とした。(25℃)
基材(25℃) |
---|
水 |
エタノール |
セタノール |
ステアリン酸 |
オリーブ油 |
モノステアリン酸グリセリン |
トリステアリン酸グリセリン |
イソペンチルジオール溶解度(%) |
---|
>100 |
>100 |
>100 |
>100 |
0.4 |
>100 |
2 |
基材(25℃) |
---|
エチルヘキサン酸セチル |
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム |
POE(20)ソルビタンモノステアレート |
POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム |
ラウリル硫酸ナトリウム |
流動パラフィン |
スクワラン |
イソペンチルジオール溶解度(%) |
---|
2.7 |
>100 |
>100 |
>100 |
>100 |
1.2 |
0.8 |
クレンジング性能・使用感パネラー評価試験
試験概要:下表4種の原料をそれぞれ10%ずつ含む水溶液で、ファンデーション・口紅を落とした際の落ち具合(クレンジング性能)、使用感のパネラー評価を行った。
Irfaq社により評価
クレンジング性能 |
ファンデーション |
口紅 |
使用感 |
みずみずしさ |
さっぱり感 |
肌の柔軟性 |
イソペンチルジオール | プロピレングリコール | 1,3-ブチレングリコール | ジプロピレングリコール |
---|---|---|---|
5 | 5 | 3 | 5 |
8 | 6 | 7 | 7 |
7 | 5 | 6 | 5 |
8 | 8 | 6 | 7 |
8 | 8 | 7 | 7 |
基本物性
- 沸点
- 203℃
- 引火点
- 116℃(クリーブランド開放式)
- 凝固点
- <-50℃
- 粘度
- 250mPa・S
- 表面張力
- 70.0mN/m
- 比重(20/20℃)
- 0.974~0.982
- 水への溶解度
- ∞
その他の用途
インク溶媒、紙処理剤、繊維の吸湿剤、樹脂及び可塑剤の原料、不凍液・冷却液、高沸点溶剤、分散剤、抽出溶剤、界面活性剤、防腐助剤、可塑剤、保湿剤、感触改良剤